さらにこだわる、美意識をもつ
道具も揃えました。お茶を点てました。
それでは、さらに道具集め等にこだわってみませんか?
道具に着物を着せる
茶器や茶碗を包む、布や袋、仕覆(しふく)を揃えます。
お気に入りの道具を破損させないことはもちろんですが、愛着のある道具の着物として、こだわってみるのも面白いと思います。
道具組みをこだわる
古来、お茶人は、茶箱や茶籠に、お気に入りの道具を組み合わせて楽しんできました。
名品や珍品等、数十万、数百万もする道具を組み合わせた茶箱、茶籠もありますが、実際に持ち歩くアウトドア茶道には実用的ではありません。
お金はかけなくても、お気に入りの道具を組み合わせることで、世界でひとつだけの茶箱、茶籠を作りましょう。
ちょっとしたコツを紹介します。
まず、道具を実際に道具を置き合わせたときの色合いです。
赤い茶器を使ったら、茶碗は同色を避ける。
黒い茶器を使ったら、茶碗は明るい色にする等です。
左は黒楽の茶碗に黒い棗。印象が暗くなりますね。
右は黒楽の茶碗に朱の棗。見栄えが良くなると思います。
好みによるかもしれませんが、実際に置いてみて、確かめることが大事です。
次に素材。
茶器が塗物で、茶碗が陶磁器、茶杓が竹というように、素材が何かを考えていくと、では建水は何にしようかということになります。
これは好みの問題ですが、道具はなるべく素材の重複を避けたほうが面白いと思います。
上記の場合、建水は金属製にするというのもひとつの手です。
他のパターンを考えます。
茶器をガラス、茶碗を陶磁器、茶杓を銀(金属)、建水を木地。
茶器を金属、茶碗を陶磁器、茶杓を木製、建水をココナッツボウル。
といった例です。
これは絶対ではないのですが、古来、茶道の道具組みは重複を避けることが多いのです。
また、陶磁器を組み合わせる場合、
主茶碗(一つ目の茶碗)と替えの茶碗(二つ目の茶碗)では、種類や窯元を変えてみる。
例えば、一つ目は楽茶碗、二つ目は黄瀬戸にする。
一つ目は志野(陶器)、二つ目は染付(磁器、中国製)。
一つ目は引出黒(陶器)、二つ目はウエッジウッド(磁器、イギリス製)。
というような感じです。
また、重複を避けるという意味で、茶碗を信楽、建水も信楽ということは避けた方が良いでしょう。
例えば、茶碗を信楽にしたら、建水は黄瀬戸にする。
茶碗を志野にしたら、建水を信楽にするという感じです。
道具組みに美意識をもつと、アウトドア茶道の世界はさらに広がります。
戻る